東日本大震災スタディーツアー「リアル」

 

 

東日本大震災発災から8年

 

被災したいたるところで工事や

 

工事が完成し新し町が生まれ

 

この被災地スタディーツアーを開催しても

 

「震災の本当の姿」をご案内できることが

 

難しくなってきた。

 

 

 

それは「良い事」

 

いつまでも「被災地」ではいれるはずもなく

 

何をもって「復興」と言うのかは

 

分からないけど

 

町は確実に「形を整えつつある」

 

 

でも

 

以前は女川の高台にお連れすれば

 

ここに逃げてもダメなのか!?って

 

場所まで津波の恐ろしさを感じれる場所があった。

 

でも地盤のかさ上げ工事を行った結果

 

「津波の高さ」を感じることは難しくなり

 

まるでただの壊し忘れたコンクリートの

 

塊のように転がる将来の「震災遺構」は

 

雑に扱われている・・

 

 

 

お連れした方々は「キョトン」とし

 

町が設置したパネル写真では

 

「へ~」ぐらいなものでしか

 

震災は被災地に行っても感じられなくなりつつある。

 

 

何度も言うけど

 

それは「良い事」

 

いつまでも「被災地」ではいれる訳がない。

 

 

 

でも・・・

 

多くの命が失われ

 

その意味を問いかけるためには

 

「真実」を言葉や写真でなく

 

「リアル」で伝える必要がある

 

 

歴史には言葉では伝えられないものがある。

 

 

 

 

ここは 石巻市立大川小学校

 

児童・教職員84名が命を落とした

 

「リアルの場所」

 

 

僕には語れない

 

リアルがここにある。

 

リアルは幻想を連れてきた。。

 

 

 

「あの日のあの時間に停まった時計」

 

 

 

 

子どもたちが学んだ椅子

 

 

 

 

子どもたちの声と

 

食べものの湯気や匂いさえ感じた

 

給食コーナー

 

 

 

 

津波で体育館は500mくらい流され

 

教室から体育館へ行く

 

渡り廊下は

 

 

 

押し寄せた津波は渦を巻き

 

100トンの圧力で

 

一気にこの廊下を根元から

 

「切断」した。

 

 

 

 

鬼ごっこして走る子どもが

 

僕を追い越していった 廊下

 

 

 

でも。。

 

本当は

 

何も聞こえない

 

静寂が支配している。。。

 

 

 

 

そうかと思えば

 

地響き 揺れ 

 

押し寄せる

 

「河川遡上津波」が。。

 

学校を呑みこむ。

 

 

 

この教室の天井は

 

「水」の恐ろしさを伝えてる。。

 

 

 

 

水の圧力で 天井が持ち上げられ

 

破壊され

 

上の教室はまるで

 

 

床が剥げ 

 

持ち上がり

 

まるでシリアの内戦の爆撃を受けたかのような

 

様相。。

 

 

天井には津波の水の痕・・

 

 

 

 

本当は立ち入り禁止の校内

 

 

でも何故僕らは入れたか?

 

それは

 

 

 

 

大川小遺族会

 

小さな命の意味を考える会

 

大川伝承の会の語り部活動をされている

 

只野さん。

 

 

只野さんの事はご存知の方も多いでしょう

 

息子・哲也くんが助かり

 

彼が語る真実=リアルが

 

教育委員会や文科省の

 

「不都合な真実」な為圧殺されかけていたのを

 

親子で声をあげ 

 

今 学校防災のあり方

 

この震災の悲劇は他人事ではないと

 

娘さんが亡くなった「現場」に立ち

 

語り伝え続けてる。

 

 

 

これ絶対観て欲しいな。。

 

 

 

 

 

僕は3~4年前にお会いし

 

お話をお聞きし

 

裁判の傍聴までうかがわせていただいて

 

この日偶然

 

大川小でお会いした。

 

 

正直今回連絡しようか迷ったんだけど

 

時間が読めないのでご迷惑と思い

 

遠慮していたら

 

 

 

ここを訪れる前の

 

 

五十鈴神社さん

 

 

ご縁をいただけたのかな

 

 

 

只野さんにご案内いただき

 

僕らは

 

「リアル」の胎内に入れた。

 

 

何度も 何十回も訪れた大川小

 

その外からは全く伺いしれない

 

「リアル」

 

 

リアルを伝えたい

 

それは単にあの日を

 

過去を伝えるためじゃない

 

未来を拓くために

 

伝えたい。

 

 

微力ながら

 

部外者ながら僕はその活動の

 

端っこにいる

 

 

 

 

大川小は

 

過去を伝える場だけじゃない

 

未来を拓く場所なんだ。