癖毛アレルギーの理美容師多くない？

タイトル・・ずいぶん偉そうだよね💦

でもさ、でもさ、癖毛の方でさ

今まで理容師さん・美容師さんにさ

「あ～癖があるから無理ですね」

とか

「広がるからやめた方がいいですね」

とか

散々言われた経験ある人、少なくないよね？？

本日のゲスト・Yさんもそのお一人で・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

Yさん　本日はヘアドネーションとヘアカラーのご希望

多分　理美容師の方は見てお判りでしょうが

癖毛・多毛でございます。

今までその髪質のため、ほぼ人生のほとんどを

「結んで」暮らしてこられました。

時に矯正をかけたりもしたけど

ペタンコにされすぎて　それも・・・だし

ボブにしたいとか　いろんな要望を言えど

「・・・やめた方がイイ」

もしくは、それに挑んでくれても

お店から帰る時はブラシでしっかりブローしてくれるから

髪を下ろしていれるけど　家で洗ったら・・・

そんな状態で暮らしてこられて

最近では、結ぶだけでなく「お団子ヘア」にしてたから

もうヘアドネーションをしてる理容師さん・美容師さんは

推察されるでしょうけど・・・

 後頭部にハンパない

結び癖は想像に難くない・・・💦

そんなYさんは「完全オマカセ」

Yさんの声質や話し方は　すごく楽し気で

明るい方の印象の方で

ポップな雰囲気や感覚がある

結ぶしかなかった今までを話すときは

少し落胆的で

orbブログを読んでの話をしてくれる時は

「ここはオマカセして　ワタシに似合う髪を

　洗って乾かすだけで良いようにしてくれるんだ！」

それへの期待感

それらを踏まえ

浮かんだスタイルがハマるってイメージがあり

それに確信があり

でも　それには　膨らむ　多毛　癖毛・・・

きっとYさんという「その人」を表現する時

味方してくれない、Yさんの髪質や骨格・生え癖の「パーツ」

そしておそらく有るであろう、強烈な結び癖・・

今までの理美容師の人も

Yさんの中の「期待」「変えたい」って想いは受け止めても

髪質という「パーツ」を前に

その想いをスルーして　安パイと言うと失礼だけど

結べた方がいいですよと　変わらない方向へ

Yさんを持っていく・・

でも　僕はその「期待」や「変化」を

受け入れますよ的なブログ　

散々書いてきちまったから

今更、「結びましょ」って

逃げるわけにはいくめぇよ！💦

そう！やることはシンプル

Yさんのため　それらの「パーツ」をどうコントロールして

Yさんの「似合う」に仕上げていくか？だけ

という事で

覚悟決めて

チョキーン☆

さぁ切っちまった！

そしてシャンプーすれば・・・

はい！！

想像通りの結び癖！！

でも　これは想定内！！

でも・・

切り始めて　心半分以上折れる・・・

Σ(ﾟ□ﾟ；)

この結び癖を前に　結構絶望・・・・

実は３回　切りながら方法を変えて

試行錯誤をガチにしながら

髪に合わせてのヘアデザインでなく

あくまでも　Yさんに似合うヘアデザインのため

切って　一旦乾かして　また濡らして切って

乾かして　　で　また濡らし・・を繰り返し

最初にイメージした　Yさんに似合う髪が

乾かすだけで出来るようになり

そこにカラーをペタペタ塗って

時間来て　流して

いよいよ仕上げの　乱暴にブンブン

誰もが出来る乾かし方で乾かして出来たのが・・・

ずん！！

ずずん！！

ズバゴン

結び癖部分の襟足から後頭部のあたりまでは

大胆に短く切り込み　厚みも結び癖もなくして

表面の髪を被せています

実は　切り始める前のシャンプーした時には

気が付いていたんだけど

Yさんの癖毛・・

実はすごくイイ癖なの！！

乾かすと伸びて

緩やかに揺れて　パーマのようになるの

癖が強いのは「結び癖」なだけ

結ばない生活にしていけば

Yさんを悩ませていた　思い込んでいた

思い込まされてきた（←美容師に！！）

Yさんの癖は　

すごく魅力的なの！！

そこを活かせば　Yさんの想いや

Yさんの内面に寄り添う髪は作れるって。

あとは結び癖をどうコントロールするか？だけって

分かっていたんです(≧▽≦)

さて、こんな動画を先日アップしました。

髪質や骨格ではなく、内面に寄り添う・・

Yさんがご来店してお席にご案内する前に

ウエイティングスペースに座り

今まで髪の事

これから、どうしたいか？

普段の朝の時間の使い方・・・

いろんなお話をしました。

僕が最近、似合う髪型をイメージする時に頼りにするのは

「声」

「お話の仕方」なんだよね 

そこには「その人」が

浮かび上がる。

僕らの仕事は「ヘアスタイルを作る」こと

そう「髪」と言うものを扱う

髪・・髪質・骨格とかね

それらは「パーツ」であって

「その人」ではないよね？

僕らはどこか「パーツ」をどうするかに囚われすぎ

そのパーツを活かす！

そのパーツがあるから・・・という視点に立ちすぎ

パーツをどうしていくかになりすぎてないか？って思うの

本当は　「その人」を表現するために「パーツ」があり

諸条件・パーツにヘアデザインをはめ込むことに集中し過ぎて

本来の「その人」を表現するために

「パーツ」があり

その為に「技術はある」はずなのを

知らないうちに「その人」を横に置き過ぎてないか？

そんな風に考えるの

そういう視点に立てば

確かにYさんには癖があり　多毛であり

膨らみやすく　そこに結び癖もある

けど！！

それは「パーツ」の問題で

Yさんの想いとは　実は違う世界の話

あえて書けば今までの美容師さんは

「癖がある」だけ見て　その癖の性質や

その癖の「特性」を見ないで

「髪が歪んでいる」＝「癖毛で、出来ることはない」

って図式にして、その世界に

Yさんを押し込んでいただけ

そう思い込まされてきた

Yさんは何十年もそういう呪縛に覆われてたんだよね・・

「初めてです、この髪の癖が

　良いクセだなんて言われたの」

そう呟いたYさん 

癖毛であることから　縮毛矯正をかけなきゃ

叶えられなこともある

それも真実

癖毛であることから　出来ないヘアスタイルもある

それもまた真実

orbは縮毛矯正が多い店だけど

間違っても　癖毛は否定したくない

だって　アナタから生え　生まれた

アナタにしかない　唯一無二の髪なんだから

その癖毛と　どうやって付き合っていくか

それを話し合い　探り合い　見つけていくのも

僕らの仕事だって思うから

まるで癖毛アレルギーのように

すぐに「癖があるから・・」と

知らないうちにゲストを傷つけ

否定語羅列して自己保身に走る前に

今一度　「その人」を感じて

その人の中にあるものを大切にして

話をして　出来る出来ないはあるにせよ

二人三脚で進んでいけたら

すごくハッピーな気がします